
オスとメスがいれば繁殖できるというわけではありません。繁殖に向く個体、向かない個体がいます。繁殖は命を扱う大切な行為です。飼っている子が繁殖に向いているのかどうか、しっかり見極めるてください。
繁殖可能な年齢
ハリネズミは生後2ヶ月ほどで性成熟すると言われていますが、生後6ヶ月以上のハリネズミでないと繁殖をしないようにしてください。ただし、早熟な個体もいれば晩熟な個体もいます。なお、生後6ヶ月をすぎても交尾をしない個体がしばしばみられます。
しかし、特にメスの場合、若すぎて妊娠・出産する場合、流産し大量出血で死んでしまうなど、死亡のリスクが高く、育児放棄・子食いの可能性も大きくなります。必ず生後6カ月を過ぎてから後尾させましょう。繁殖可能と言ってもまだ体も小さいですし、体への負担がかなりかかる行為なので、しっかり体が成熟し、体力がある状態かどうかを判断してください。体重が何グラムだとか具体的な基準はありませんので、飼い主次第ということになります。
また、メスの場合あまり年をとってからの繁殖も体への負担が大きいので、3歳を過ぎたら繁殖させるのはやめたほうがいいです。オスの場合はあまり厳密に考えなくてもいいですが、やはり年をとれば精子を作る能力も衰えて来ます。単純に交尾の体力がない場合もあります。あまり年をとってからの繁殖は控えましょう。
繁殖する場合、若過ぎても年をとりすぎてもリスクがあります。それに加え、メスは初産を生後1年半までに経験させないと骨盤結合部の融合が起こり難産になります。出産の失敗やダメージが大きく、繁殖の成功は期待できないどころか、メスの死亡リスクが高いです。
健康
妊娠・子育てには非常に多くの体力を使うので、健康へのリスクが多々あります。病気がちな個体、痩せすぎ太りすぎな個体は繁殖に適してません。繁殖するメスは良く食べ、良く運動する活発な個体であるべきです。
また、食べ物の好みがうるさく偏食がちな個体もあまり適していないと言えるでしょう。栄養が偏りがちになってしまうので、母乳に影響が出るかもしれません。何でも良く食べる子の方が適してます。
性格
人に良く慣れて、おおらかな性質の個体が繁殖に適しています。
いくら体が健康でも、性格が大変神経質であまり人に慣れていない個体は適しているとは言えません。特に、妊娠中・出産・育児中のメスは、外敵から子供を守るため、大変神経質になりますので、些細なことが大きなストレスとなり、育児放棄・子食いに発展する場合もあります。
また、神経質なハリネズミの子供はやはり神経質なこともあります。これの原因は、遺伝的要因もありますが、いつも母親がびくびくしながら子育てをしているとそれが子供にもうつるといった環境的要因があると考えています。
血縁
兄弟や親子、同じ親を持つなど、近親の関係にあるハリネズミ同士の交配は、障害をもたらしたり致死性のある遺伝子が顕在化しやすく、内臓疾患や骨格異常などの先天性異常が発生しやすくなりますので、絶対に行わないでください。不幸なハリネズミを産んでしまう可能性が非常に高いからです。
WHS(ハリネズミふらつき症候群)のように、遺伝が疑われる疾患が存在します。近親で交配すると、断片的に持っていた疾患の遺伝子など健康に不利な遺伝子が固定されていくことになります。
重大な病気をしている、もしくは病気していた個体も繁殖を行わないでください。病気になりやすい体質が遺伝するかもしれません。特にWHSは注意してください。
