偏食・肥満対策

偏食・肥満対策

偏食

偏食はハリネズミに度々見られます。偏食中はフードをあまり食べないので体重が減ります。当然食べていないので、体力が減り病気にかかりやすくなってしまいます。ただの偏食だと楽観せず、しっかり対策していきましょう。

原因

フードの変化や、おやつばかりを与え続けたり等が原因で、ハリネズミは食欲不振や偏食になる傾向があります。

対処

コーン、牛肉、馬肉、レバー、ササミ(肉類は必ず火を通す)ミルワーム等の虫類、粉ミルク、粉チーズ、ゆで卵、カッテージチーズ等の嗜好性が高い食材に、粉にしたフードを少し振りかけます。それで食べてくれる様でしたらば、比率を少しずつあげていきます。食べが悪くなったら、一端食べた比率まで戻します。これを何度か繰り返して、ちゃんとしたフードに戻せる様にします。これらの食材は、高カロリーのため、ハリネズミは好む傾向があります。ただし、肥満になりやすいためメインとして使うのではなく、副食として与えるのが理想です。勿論これらの食材は、食欲不振が戻った時点で、おやつ等に使われる事は問題はありません。病的な食欲不振時に与えるのもとても有効です。

ちなみにうちでは、偏食対策としてハリネズミフード2種類・ドッグフード2種類・キャットフード2種類を粉々にして、毎日この6種類のフードの比率を変えて与えています。また偏食してしまった子にはミルワームの抜け殻を入れたり、ミルワームを茹でペースト状にしたものをフードに混ぜて対策しています。

肥満

肥満は病気ではありませんが、様々な病気の引き金となったり、健康への悪影響を及ぼします。しっかり予防して下さい。

肥満のみきわめ

ハリネズミの平均体重はメス300~600グラム、オス400~600グラムと言われております。ハリネズミの大きさは個体差でだいぶ差があるので、「平均体重以内だから肥満ではない」とは言いきれません。下記の項目をしっかりチェックし、予防に努めましょう。

  • お腹の脂肪が邪魔をして、しっかり丸まることができない
  • 唾液塗りができない
  • 上から見た時に、腹部が膨らんでボテッとした印象があり、良く目立つ
  • 首周り、前足の付け根に二重あごのように脂肪がたまる

*メスで体重が急増したときは妊娠の可能性も考えてください。1匹だけで飼っていてもペットショップで妊娠したということがあります。

肥満の問題点

  • 脂肪肝や高脂血症、心臓疾患、糖尿病等を起こすリスクが高くなります。
  • 心臓や肺への負担、麻酔からさめにくい、手術に時間がかかるなど、麻酔を使う場合のリスクが高くなります。
  • 免疫力が低下すると言われています。
  • 過度な脂肪の蓄積により目が突出し、眼球が傷付くことがあります。
  • 過剰な脂肪の為に体内の熱が発散されにくくなり、熱中症のリスクが高まります。
  • セルフグルーミング(毛づくろい)が上手くできず、皮膚のコンディションが悪くなり、皮膚疾患を起こしやすくなります。
  • たるんだ皮膚がひだ状になったところが湿っぽくなり、皮膚疾患をおこしやすくなります。
  • 皮下脂肪が邪魔をして、体を触る健康チェックまたは病院での触診検査が上手くできなくなります。
  • 体を支える関節や骨への負担が大きくなります。
  • ハリネズミはお腹を低くして歩行します。肥満だとお腹が床に接触してしまい、生殖器が床材等で傷付き、感染症を起こす可能性があります。

肥満の予防

肥満の最大原因は、食べる量と運動量のアンバランスです。つまり、食事量・質を見直し運動量を増やせば解消されます。

まず、食事内容を見直しましょう。脂肪分の多すぎる食べ物を与え過ぎてはいませんか?おやつを与え過ぎてはいませんか?フードは低脂肪のものに切り替え、できるだけ低脂肪・高タンパクな食事にしましょう。単純に食事の量を減らすのではなく、質の改善を行ってください。また、一気に食べた後すぐ寝る、といったことがないように食事を何度かにわけて当てるのも良い方法です。

体が重くなると運動するのもおっくうになって動かなくなり、ますます太るという悪循環に陥ってしまいます。飼育施設を広くしたり、回し車やトンネルなどの本能を刺激するおもちゃを与えたり、部屋で遊ばせる時間を増やすなどの工夫で、運動する機会を増やしてあげてください。また、部屋のあちこちに食器を置いて動く距離を増やすのも効果的です。

いくら肥満が体に良くないからといって、激痩せさせるのも体に大きな負担になりますから注意しましょう。定期的に体重を測り、便の状態も観察しながら、徐々に体重を落とすようにしてください。

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