赤ちゃんが誕生したら

赤ちゃんが誕生したら

生後2週間が大事な時期

赤ちゃんが誕生しても気を抜くことはできません。赤ちゃんハリネズミが離乳に至るまでの可能性は65%であるという報告がされています。原因は子食いと育児放棄が大半です。産後2週間以内が子食い・育児放棄をする可能性が最もあるので、細心の注意を払ってください。

出産間際

出産前は落ち着きが無く、直前には食欲が落ちますが、十分な食事と水を与えてください。出産するとピーピーと小鳥のような鳴き声が聞こえて来ます。落ち着いて子育てができるよう、そっと見守りましょう。

環境

母親ハリネズミは最初の2~3週間は気が立って、神経質になってます。この間はできるだけ、大きな物音・聞き慣れない音・においは避けてください。また、特に初産のハリネズミは気性が荒くなりとてもナーバスになります。赤ちゃんを見ようとして寝床を覗き込んだり、写真を撮るのもなるべく控えた方が良いでしょう。

また、赤ちゃんは寒さに大変弱く、すぐに風邪をひいてしまします。ケージ内の温度を28度前後に保つのが理想です。

食事

良質で高タンパクな食事と新鮮で豊富な水が必要となります。栄養、特に動物性タンパク質・カルシウムと水分のの不足は、十分な母乳を作ることができず、赤ちゃんが発育不良になり子食いに繋がる可能性も出て来ます。フードと水とは別にペットミルクやゴートミルクを与えるのも良いでしょう。

出産・育児で体力が減っているので、固いフードは柔らかくし、野菜・肉等は細かくカットし、食べやすくするのが良いでしょう。

また、フードが傷みやすい時期でないなら、あげる回数より量を増やしてください。人に慣れているハリネズミでも、出産、特に初産の時は、自分自身と赤ちゃん以外のものは敵とみなし、威嚇してきますので、極力ケージの中に手を入れるのを控えてください。エサ・水やりは速やかに行いましょう。

掃除

掃除は3~4週間頃まで控えましょう。妊娠・出産で食べるのも2倍になるわけですから、出すのも当然通常の2倍です。においが気になるのはわかりますが、絶対に3週間以上経ってからにしましょう。
産後2週間以内に床材や寝床を変えると、急な環境の変化で母ハリネズミがパニックを起こし、子ハリを咥えてケージ内を歩き周ります。これは、子ハリを安全な場所へと移す母親の本能ですが、長い子は1時間以上咥えて歩くので、母子共に体力の消耗が激しいのと、咥える際に子ハリを傷つける恐れがあります。なので、掃除は3~4週間頃まで控えましょう。

産後最初の掃除は、床材を50%程変える程度にし、古い床材を寝床の下に敷いておく位がいいでしょう。急な環境の変化は母親ハリネズミとって大変ストレスになり、子供をくわえて別の場所に移動しようとします。なるべく環境を変えないように配慮してあげてください。

赤ちゃんが寝床から出たら

プラスチック製のスプーンですくいあげ、素早く母親のいる寝床に戻しておきましょう。(金属製のスプーンは冷たく体温が下がるのでNG)体が小さいぶん、体温が低下するのも早いですし、そのような状態の赤ちゃんを育てるのをやめてしまう可能性ももあります。また、人のにおいが赤ちゃんにつくことも、子食いや育児放棄の原因に結びつきますので、注意が必要です。

離乳

生後3週間ころから、子供たちは母親の食事にも興味をもちはじめますが、この頃はまだ主食は母乳です。子供たちが大人用フードを食べる量が増えてくるのに合わせて、フードを与える量も増やしてください。離乳食として特別な食べ物を用意する必要はありませんが、ドライフードは砕いたり、ペットミルク・ゴートミルクでふやかしたり、野菜・肉等は小さくきざむなど、食べやすくすると良いでしょう。

生後6~8週には子供たちは独り立ちできます。この時、温度管理に十分気をつけてください。母親や兄妹たちと一緒にいた時は暖かったですが、急に1匹になるので体を冷やし、風邪をひいてしまう恐れがあります。独り立ちと言っても、まだまだ子供ですから、体が弱く風邪が命取りになる危険性があるので、気をつけください。

離乳後の母親ハリネズミ

子供たちが独り立ちした後、母親ハリネズミを十分休ませてあげてください。次の妊娠まで最低でも3カ月以上は期間を空けてください。
体力が戻り次第、回し車やおもちゃ等も入れて良いでしょう。

子供たちを慣らす

離乳の時期は、子供たちが少しずつ広い世界を知る時期、色々なものに慣れやすい時期でもあります。母親ハリネズミが人にどれくらい慣れているか、神経質ではないかといったことにもよりますが、離乳の頃から徐々に人に慣らせしておきましょう。

まず初めは、短時間の触れ合いにし、徐々に時間を長くしておきましょう。そして、冷たい床などにはおかず、手にのせ人間のにおい・声に慣らせます。ハリネズミは嗅覚・聴覚が発達していますから、飼い主さんのにおい・声を覚えることができます。その時、くれぐれも大きな声を出したり、乱暴に触れないでください。「飼い主さんのにおい・声=怖いもの」と思い、慣らす時間がかかります。また、まだ体温管理が上手くできませんので、寒い季節の時、ケージから出す際は部屋を暖めておいてからにしましょう。

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