ハリネズミの選び方

ハリネズミの選び方

外国産か国産か?

断然、国産のハリネズミの方が良いです。

外国産(主にタイ・アメリカ産)のハリネズミは、繁殖場の小さなスペースで過密飼育されているので、病気の蔓延・怪我(喧嘩による耳の欠如・足の骨折・眼球の喪失等)が多く、決して良い環境で育ったとは言えません。
また、人に慣らすという行為はされていません。商業的には、飼育の環境やエサにかかる費用、人件費を限界まで減らして利益をあげるためです。

それに加え、小さい子の方が売れるという営利目的で離乳時期を早め、きちんと発育していないまま日本に輸出されていることが多いです。
そのため、十分に母乳を飲んでいないために免疫力が低く、病気をする子・体力が無い子・体が弱い子が大半です。また、当然育った環境と違う環境に来るわけですから、ストレスが溜まっている場合が多いです。
神経質な子や警戒する元気もないほど弱っている子も見られます。

上記の理由から、外国産か国産かだけでいうと、国産のハリネズミをオススメします。
一般的な国産のハリネズミは比較的小規模な繁殖場で育てているため、管理が行き届いているからです。(もちろん、販売者によってピンからキリまであります)

値段

ハリネズミの値段で個別に詳しく記事を作りました。併せてご覧ください。

ハリネズミの値段は場所や店によって大きく異なります。ペットショップの相場では、一般的に1万5千円~3万円でしょう。ハリネズミが盛んな大阪では1万円~2万円が多いです。流通が少ない地方では高くなりがちです。

ブリーダー直販では、相場と同じ程度ないしは安い販売者と、高い販売者にわかれます。商業的にいって、ハリネズミの繁殖は国内生産は海外生産よりもコストがかかります。温度管理(エアコン代)や人件費の問題です。

安いブリーダーは、人件費がかからない小規模な個人事業者であるか、海外生産よりも費用のかからない(ハリネズミにとっては悪い)飼育環境である、ということになります。
人慣れトレーニングや良質なエサなど、手をかければキリがないので、基本的にコストは価格に反映されるはずです。あまりに安すぎるブリーダーものはペットショップと同等またはそれ以下の品質であることが多いです。

カラーによっても多少異なり、スタンダード(ソルトアンドペッパー系)よりもシナモンの方が高く設定しているショップも見かけます。ピントやホワイト系などのレアカラーはさらに高くなります。

性別は?

性別によって性格が違うということはありません。また、針のカラーによって性別・性格が違うこともありません。性別を考慮しないといけないのは2匹目以降、繁殖を考えている場合のみでしょう。
性別はハリネズミを選ぶときにあまり関係ないと言っていいでしょう。

年齢は?

ハリネズミは小さいうちから飼い始めた方が慣れやすいので、生後8,9週(2ヶ月強)~生後3ヶ月が理想です。
ただし、しっかりと適切な期間を母親と過ごし(生後6,7週前後まで)、大人のフードを食べられるようになってから離乳させた子でないといけません。そうなると販売できるのは早くて生後7週からです。
生後6週未満のベビー個体は、早く母親から無理やり離されたため、母乳による栄養や免疫が不十分であったり、離されたストレスを受けていることがありますので、病気をしやすかったり慣れない可能性が高いです。
ハリネズミの健康健康生後6週未満のベビーを販売している販売者の信頼性には疑問があります。
購入するときは生後何週間で離乳したのか確認しましょう。

生後半年以上など、大人になってから飼い始める場合でも、時間はかかりますが慣らすことはできます。できるだけ慣れている個体を選ぶのが良いでしょう。ハリネズミの慣らし方を紹介しているので、ぜひご覧ください。

気質は?

ハリネズミは警戒心の強い動物ですが、あまりにも警戒心が強すぎる子は慣らすのに時間がかかります。何をやっても慣れないほど強いストレスを受けてきた子かもしれません。もともとそういう性格の子もいます。
最初は丸まってても、すぐに警戒を解き、好奇心旺盛な子を選ぶのが良いでしょう。比較的人に慣れている子を選んでください。

購入時の健康チェックリスト

    1. 目…目やにがない。目が活き活きしている。腫れや傷がない。
    2. 鼻…鼻水がたれていない。くしゃみをしていない。少し湿っているのが正常。
    3. 耳…傷はない。耳の中が汚れていない。

※耳が欠けていても日常生活に支障はありませんが、外耳炎になるリスクが高いので注意してください。
また、耳が欠けているということはひどい喧嘩があったということですので、いい環境にいたとはいえません。他に外傷がないかチェックしてください。

  1. 歯…汚れていない。かけていない。歯と歯の間に隙間があるのが正常。
  2. 足…傷はない。腫れていない。
  3. 針・被毛・皮膚…針が抜け落ちている部分はない。傷はない。
  4. 腹部…肛門や生殖器周囲が腫れていない。
  5. 体重…手に持った時にずっしりとした重みがある。
  6. 便…下痢をしていない。
  7. 行動…食欲がある。ふらついていない。元気がある。

ハリネズミの様子を良く観察し、上記のチェックポイントと照らし合わせてください。
劣悪な環境のショップでは、健康状態が思わしくない子も平気で売られています。
助けてあげたい気持ちもわかりますが、治療のために高額な医療費を負担しなければなりませんし、つきっきりで看病をしなくてはならない場合もあります。
初めてハリネズミを飼う方には負担が重すぎます。
また、すでにハリネズミを飼っているなら感染の可能性なども考えられます。

動物病院を探す

ハリネズミを飼う前にハリネズミを診てくれる動物病院を探しておいてください。動物病院は犬や猫がメインですから、ハリネズミを診てくれる動物病院は少ないです。いざという時にあわてて探すようであれば準備不足です。
また、ハリネズミの診察経験がある先生かどうかも重要です。できるだけ診察経験の多い先生を選びましょう。
ハリネズミを飼う前にネットや電話帳を見て、診てくれるかどうか、診たことがあるかどうか、問い合わせておいてください。よさそうな動物病院が見つかったら診察時間や診察日、電話番号などをメモしておきましょう。

おうちに迎える時

移動や飼育環境の変化は、ハリネズミにとって大きなストレスです。購入したら、なるべく振動させないように注意しながら、できるだけ早く家に連れて帰りましょう。
また暑い夏・寒い冬には、車のエアコンをあらかじめつけておく、防寒具を持ってく(カイロや毛布)などの工夫をしてください。25度~28度(人間が半袖で快適な温度)を目安にしてください。温度計を用意しておくとより安心です。

家に着いたら、速やかにケージに入れ休ませましょう。あらかじめケージの中か小屋の中に自分の汗や匂いがついた物を入れておくと慣らしやすいです。(ハリネズミの慣らし方参照)
早速触りたい気持ちもわかりますが、2・3日はそっとさせてあげましょう。あまり頻繁にケージを覗いたり観察するのもハリネズミにとってはストレスとなりかねません。
ここで強いストレスを与えると飼育者様のことを嫌うようになりかねません。

また、環境が変わってあまりエサを食べなくなる可能性があります。できれば、元の環境で与えられていたものと同じフードをあげるのが好ましいです。急激なエサの変化もストレスとなり得ます。
良心的な販売者であれば数日分を無料で付けてくれます。フードを切り替える場合は、元のフードと新しいフードを混ぜたものあげて、数日かけて元のフードの配合量を減らしていくことで切り替えます。(ハリネズミのエサ参照)

ほとんどのハリネズミ(特に外国産)がダニ症に感染している可能性があります。環境に慣れてきたら良いので、一度動物病院で検査してもらうのが良いでしょう。

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